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「子どもの耳・鼻・のど」講演

聴講の風景

平成25年7月17日に松本医師が豊島区からの依頼で、同区の保育園・児童館・学童保育など、子ども施設の担当者を対象に「こどものみみ・はな・のど」と題した講演を行いました。

講演の要旨は以下の通りです。

小児耳鼻咽喉科の役割

松本医師は詳細な解説に先立ち、小児耳鼻咽喉科の役割としては主に1.難聴児を早期に発見し必要な治療・療育を行うこと、2.鼻腔から喉頭までの上気道に起因する呼吸困難の診断・治療を行うこと、3.外表奇形の診断・治療を行うこと、が重要であると考えていると説きました。

耳について

聴力検査図を用いて説明する松本医師

総論として、外耳・中耳・内耳から成る耳の構造、きこえのしくみ(気導聴力・骨導聴力)、伝音難聴と感音難聴の分類といった基礎知識や、それぞれの難聴の原因となる代表的な疾患、一般的な聴力の検査や、こどもに関心を持たせる・飽きさせないなどの工夫を凝らしながら行う、年齢に合わせた聴力検査のほか、産婦人科・小児科で生下時に行われる聴覚障碍の早期発見を目的とした新生児聴覚スクリーニング検査などについても解説しました。

各論としては、小児期によく見られる伝音難聴を起こす疾患である中耳炎を、急性中耳炎・滲出性中耳炎・慢性中耳炎の3つに大別し、なかでも非常に多く見られる急性中耳炎と滲出性中耳炎を中心に、両疾患の特徴・状態を発症から治癒までの鼓膜所見(発赤・腫脹など)の変遷を用いて解説しました。更に、中耳と鼻・咽頭腔を繋ぐ耳管を介して鼻の炎症・ウイルス・細菌が中耳に及ぶという発症機序と、治療面に於いては、鼻治療の重要性、鼓膜切開・鼓膜換気チューブ留置、鼻と耳の通気などについて説明しました。

そして、日常生活の中で周囲の大人が心がける点として、耳痛や耳漏に対する対応、テレビの音を大きくする・声かけに対する反応が悪い・言葉の発育が遅いなど、児の変化に気づき、耳鼻科受診をさせること、また鼻すすりはさせずにかむように指導してもらいたいことなどを挙げました。

鼻について

鼻・副鼻腔の成長・発育のしくみ、小児・成人の構造の違いなどを説明しました。

次いで、小児では検査が困難なことも多いため、アレルギー性鼻炎や小児鼻副鼻腔炎の診断として、問診・視診で行うことが多いが、可能な場合は画像診断や内視鏡、検体検査などを使用して診断・治療を行っていること、また、治療として鼻の処置が重要であるが、家庭で行える処置や注意点として、管を用いた鼻汁の吸引、乳児の場合には授乳中の姿勢に気をつけることを挙げました。

治療については、抗生物質(マクロライド系)の少量長期投与が有効であり、小児副鼻腔炎では鼻・副鼻腔の成長発達過程であるため、手術はあまり行われないことなどを説明しました。また、外科的な処置として、年齢に応じてアレルギー性鼻炎などで下甲介の粘膜をレーザー焼灼などをするケースもあることを説明しました。

咽喉や気道・食道について

咽喉頭については、小児の睡眠時無呼吸症候群を中心に解説しました。症状として、いびき・寝相が悪い・夜尿症・注意力低下・成長発達低下・漏斗胸・無呼吸・摂食障害・嚥下障害などの症状がみられ、それらの症状を引き起こす原因としてアデノイド増殖症や口蓋扁桃肥大症が認められることも多く、その場合には手術治療が必要となることもあると説明しました。

その他、乳児・幼児のトラブルが多い気道・食道の異物の症例を提示しながら、その危険性について説明しました。特に、ハイハイから歩き出しができてきた乳幼児期に、ピーナッツなどの豆類や、こどもが手の届く所に置いてあるボタンや電池などを喉に詰らせるケースが多いため、「食べながら」・「歩きながら」・「笑いながら」などの『ながら食事』をさせない、乳幼児には豆類を食べさせないことが最も肝要であるとし、大人がそういったことの十分な理解や配慮、そして啓蒙が重要であることを説きました。