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内視鏡下副鼻腔手術

鼻腔(鼻の穴)の周囲には骨で囲まれた空洞が左右に4つずつあり、これらの総称を副鼻腔といいます。

鼻腔と副鼻腔には空気の通り道があって繋がっていますが、風邪などでウイルスや細菌が鼻腔に感染して炎症を起こし、それが副鼻腔に及んだ状態が副鼻腔炎です。鼻づまりのほか、においが分からない、粘り気のある黄色い鼻水が出る、頭が重いなどの症状があり、このような状態が長期間続くと、慢性副鼻腔炎(ちくのう症)と診断されます。

慢性副鼻腔炎では炎症によって副鼻腔内の粘膜が腫れているため、鼻腔との空気の通り道が塞がっている状態にあります。内視鏡下副鼻腔手術とは、その通り道を広く開け、また、病的に腫れた粘膜(ポリープ)を切除して本来の鼻に近い状態を作り、鼻のもつ自浄作用を回復させるための手術です。

術後は出血を防ぐため鼻腔(鼻の穴)にガーゼやゼリー状のタンポンを数日間詰めます。そのため数日間は鼻閉(鼻づまり)が続きますが、退院時には鼻の通りが改善します。

手術は約2時間30分で、入院期間は術後約1週間です。

術後も定期的に受診して頂くほか、抗生剤や消炎剤の内服を数ヶ月間は続けて治療することが大切です。

手術の効率化と安全性への対応

ナビゲーションシステム

慢性副鼻腔炎の手術は、現在ではほとんどの症例で内視鏡を利用して鼻の中から行われ、以前に比べて患者さんに対する負担も少なく、安全に行われています。

更に当院では、より正確にかつ安全に手術を行い、同時に手術時間の短縮をはかるために平成13年からナビゲーションシステムを導入しています。これは、術中の器具の位置を、術前に撮影した精密なCT画像上に表示させるもので、カーナビゲーションで現在の位置が分かるものと同じシステムです。

副鼻腔は複雑な構造をしており、個人差の大きい領域です。また、眼球、頭蓋底、視神経などとも接しているため、常に正確な解剖学的な位置を把握することが重要です。ナビゲーションシステムを使用することでリアルタイムに副鼻腔内での手術器具の正確な位置を知ることができ、手術の難易度が高い再手術症例や高度病変症例、また鼻内から確認しにくい副鼻腔のう胞症例などでも安全に手術が行えるようになっています。

マイクロデブリッダー

従来の内視鏡下副鼻腔手術は、細い鉗子で病的に腫れた粘膜を除去していました。細かい作業になるため時間を要し、結果として出血している時間も長くなる、出血や分泌物があるので術中の視野が狭くなる、それらを除去するために更に時間がかかってしまう、という欠点がありました。

これらの欠点を補うために開発されたのが、マイクロデブリッダーです。この器具は、病的粘膜を吸引(つまみ上げ)して切除、切除した粘膜や出血、分泌物を吸引・除去するといった一連の操作を連続して行うことで手術時間の大幅な短縮が可能となり、患者さんの体への負担も軽減されます。また、出血や分泌物の吸引も行うことで術中の視野も安定し、ナビゲーションシステムと併せて更なる安全性の確保にも貢献しました。

当院では、内視鏡下副鼻腔手術の全例にマイクロデブリッダーを使用しています。

内視鏡とナビゲーションのモニタを確認しながら執刀

施術中の手元画面