神尾記念病院トップページへもどる 耳鼻咽喉科の高度専門病院
医療法人財団 神尾記念病院
Kamio Memorial Hospital Foundation
基本理念

神尾記念病院は、耳鼻咽喉科医療を中心に、
患者さんの満足感・安心感および信頼感の得られる医業サービス
ならびに医業サービスを一体的に提供することを第一義としております。

医業は「知識・技術集約型サービス業」である

 「病院」は、「医師が公衆または多数人のため、医業を行なう場所であって、患者20人以上の収容施設を有するもの」(医療法第1条の5抜粋、昭和23年制定)と定義されております。
 そして医業がサービス業であることが、平成5年に改訂された総務庁の日本標準産業分類および平成7年度版の厚生白書で明示されております。
 サービス業の中には、ホテル・旅館、洗濯・理容・浴場、駐車場、放送、物品賃借など多くの職業が含まれておりますが、医業は、ヒトの生命に関る唯一の職業として、またヒトの心身に直接触れることが許されている職業として、6年間の卒前教育、国家試験の取得、その後2年間の卒後研修を含めた平均10年間におよぶ医局における技術習得や医学的研究が義務づけられていることから、、サービス業の中でも知識・技術集約型サービス業として位置づけられるものと考えております。
 一方、今日、米国を始めとする医療先進国においては、病院をホスピタリティーインダストリーの一つとして捉えられており、患者さんへの優しさ、思いやり、気遣いが核となるサービス業として位置づけられております。医業がサービス業であるということは、患者さんの満足を第一に考えるべきであることを意味しております。しかしわが国においては、医業がサービス業として位置づけられてから日が浅く、また患者不在(医師中心)の医療が長く続いてきたため、日本の多くの医師または医療機関は、医業がサービス業であることに戸惑いを感じているのが実情です。
 当院においては、昭和58年に前院長の急逝によって現院長が当院3代目の院長を継承した折り、20頁にも及ぶ『職員に告ぐ』を発表しましたが、その中で「医業はサービス業である」ことを明示しました。以降当院は、「医学あっての医療であり、医療あっての医業」であることを念頭におきながら、サービス業としての医業のあり方を追求し、発展させて、わが国において、サービス業としての医業についての先駆的・指導的地位を築いてきました。
 患者さんサービスを徹底する目的は、当院で治療を受けたすべての患者さんに満足感、安心感、および信頼感を持っていただくことにあります。当院を訪れるすべての患者さんに満足感・安心感および信頼感を持っていただくことができたなら、当院は真に良質な医療を提供していることになり、耳鼻咽喉科専門医として、さらには耳鼻咽喉科専門病院としての使命を全うしたことになると考えております。

医業における3つの基本的サービス

 医業としてのサービスは、3つの重要な基本的サービスで構成されていると考えております。すなわち、(1)医療サービス、(2)医業サービス、(3)職員サービス の3つです。当院におきましては、これら3つのサービスの質の向上と提供に全力をあげて取り組んでおります。


(1)医療サービス


 医療サービスとは、医療の原点が“癒す”ことにありますので、癒しへの直接的なサービス、すなわち、正確かつ迅速な診断と治療により患者さんを1日でも早く社会復帰していただくための医学的・医術的・医道的アプローチであります。
 ただし、患者さんには疾患(disease)、病い(illness)、および機能障害(impairment)を合わせ持っておられますので、これら3つについて均等に癒すことが必要であると考えております。
 当院が提供している医療サービスは次の通りです。

耳鼻咽喉科専門病院としての機能を高める(専門特化)とともに、耳鼻咽喉科を中心とした総合病院的機能を展開しております

 大学付属病院あるいは総合病院では内科および外科などが中心の診療システムとなっており、耳鼻咽喉科が中心となったシステムにはなっておりません。当院では、耳鼻咽喉科領域の患者さんのための診療システムを構築しております。さらに頭頚部腫瘍の患者さんおよび脳疾患や成人病などの基礎疾患をかかえておられる患者さんには、当院の連携医(アソシエイト・ドクター)である頭頚部外科医、内科医、脳外科医、形成外科医、放射線科医などの専門医により診断・治療が受けられるシステムを有しており、耳鼻咽喉科単科の専門病院でありながら、実体は総合病院的機能を併せ持っているといえます。

耳鼻咽喉科の専門医集団として、耳鼻咽喉科領域におけるありふれた病気を適確に治療し、1日でも早い医師離れ・病院離れができるように診断し、治療させていただいております

 外耳炎、小児やお年寄りの滲出性中耳炎、難聴、めまい、鼻出血、各種花粉症を含めたアレルギー性鼻炎、扁桃腺炎、いびきなどが耳鼻咽喉科における“ありふれた病気”です。これらの日常しばしば見られる、いわゆる耳鼻咽喉科のありふれた病気をキチンと完治させ、1日でも早い医療機関離れを可能とするのは、それほど容易ではありません。
 ありふれた病気の中には、適確な手術的治療を受けられた方が1日でも早い医師・病院離れが可能となる場合がしばしばあります。ですから当院で初めて、入院して治療を受けられる必要があることを医師よりお聞きになり、大変驚かれるとともに不安をお感じになられる方がしばしばおられます。
 患者さんの中には、今まで他の診療所(医院)や病院で治療を受けておられながらも、「入院治療が必要です」とか「手術的治療が必要です」とか、さらには「手術によって病気が治ります」ということを聞かされていなかった方が大勢おられます。しかし、薬などの保存的治療で病気を治すには自ずと限界があり、どうしても入院とか手術的治療を行なわなければ治らない場合がしばしばあります。入院して治療を受ける、あるいは手術的治療を受ける方が、いたずらに通院して保存的治療を受けているよりも早期に病院離れが可能となり、患者さんにとっての時間的、経済的メリットは計り知れないものがあります。しかしながら、保存的治療を続けるのか、入院治療もしくは手術的治療を選択されるかは、患者さん自身にお決めいただくことが大事であると考えております。
 また、耳鼻咽喉科のありふれた病気の症状の中には、脳腫瘍や脳梗塞などの脳疾患、もしくは、高血圧、糖尿病などの成人病の症状のひとつである場合も少なくありません。こうした場合には、精密な機能検査とか画像検査が必要となります。
 当院で診療に当たっているすべての医師は、医学部卒業後、大学病院および大学病院関連施設で10年以上の研修を積んだ熟練の耳鼻咽喉科専門医となっております。しかも、大学からの派遣ではなく、院長の理念に感銘を受け、当院の常勤医師となった一騎当千の耳鼻咽喉科専門医集団であり、その診断および治療技術は他に抜きんでておりますので、安心してお任せしていただくことができます。

インフォームド・コンセント(患者さんへの説明と納得)を徹底しております

 ご承知のように、耳鼻咽喉科領域の診療は、われわれ医師が患部を目で診ることから始まります。当院では、今日の発達した電子画像機器を用いて患部の微細な変化を患者さんにテレビ画面でお見せしながら病態についてご説明をしております。本来は、日本全国のすべての施設でこのようなシステムを用いて、はじめて耳鼻咽喉科診療におけるインフォームド・コンセント(患者さんへの説明と納得)が実施されるといえます。
 また、すべての手術は、手術室控え室、院長外来診療室、会議室、医局、院長室の各テレビ画面に映し出されており、マイクとライトペンで院長・副院長から指示が出せるようになっており、当院のすべての常勤医が一体となって手術にのぞんでおります。
 さらに、患者さんのご家族が手術中の映像をご覧になることも可能です。希望により、手術中に記録したビデオ・テープを患者さんに差し上げることも可能です。
さらに、患者さんには各種の機能検査および血液検査の結果をお渡ししております。 このことは、インフォームド・コンセントの一部であるとともに、カルテ開示の第一歩であると考えております。

『患者さん中心の医療サービス』を徹底しております

 当院では、患者さんの満足感・安心感そして信頼感の得られる医療こそ「良質な医療」であり、そのためには、患者さんご自身の意思と選択による「患者さん中心の医療」を実践すべきであると考えております。
 一般に、大学病院あるいは国・公立の総合病院では、「患者さん中心の医療」に対して無関心な医師が多いのが実情ですが、当院で診療する医師は、「患者さん中心の医療」についての院長の理念を熟知しており、毎日の診療の中で実践しております。
 また、再診時に患者さんご自身が医師を選択できるシステムを採用しているほか、予約診療となっている院長診察は、患者さんが希望される日に決めさせていただいております。また、手術日も患者さんのご希望日に決めさせていただいているほか、入院期間も患者さんのご希望にそって決定させていただいておりますので、当院における平均在院日数(入院期間)は、わずか8.3日となっております。

セカンド・オピニオンを提供する医療機関として、難治性の耳鼻咽喉科および頭頚部領域の病気で悩んでおられる全国の患者さんの中の数多くの方々に当院をご利用いただき、患者さんにとって何が最良かつ最適な医療なのかにつきご指導を申し上げております

 セカンド・オピニオン、サード・オピニオンという言葉は、多くの方には耳慣れない言葉だと思います。セカンド・オピニオン、サード・オピニオンとは、最初の医療機関で診断された病名とか治療方法が妥当か否かを別の医療機関で確かめることです。
 欧米では、自分の病気について、セカンド・オピニオン、サード・オピニオンを患者さんが求めることは当然とされており、医師の側も患者さんに、自分の診断・治療方針が正しいか否かについて別の医師の意見を求めるよう患者さんに積極的に勧めております。
 本邦においては、一昔前までは患者さんは医師の言うことに黙って従うことが当たり前とされてきましたが、近年、病気のことや医療のことについてテレビや新聞・雑誌などで数多く取り上げられるようになったことなどから、患者さんの医療や健康に関する知識が豊富になり、医師の説明に患者さんが納得されて、はじめて治療が開始できる時代なりました。当院でも、年間8,000名に達する新患の方々の20%近くの方が、患者さんの近医の診断・治療方針に対する確認、すなわちセカンド・オピニオンを求められて来院されております。

耳鼻咽喉科診療所との連携強化により、わが国における耳鼻咽喉科医療の均質性を確保するよう心掛けております

 本来耳鼻咽喉科医は、診断から手術的治療および術後観察までを一貫して行えるように教育されてきておりますが、実際に現在、手術を行っている耳鼻咽喉科診療所(医院)は日本全国で1割にも達しません。また、診断上必要と思われる検査、治療上必要と思われる処置も、種々の理由により回避されている傾向にあります。
 当院では、耳鼻咽喉科専門医として本来あるべき耳鼻咽喉科医療を患者さんに提供しようと志しておられる耳鼻咽喉科診療所(医院)の院長先生を「アテンディグドクター」としてお迎えし、当院の設備等を利用してご自分の診療所(医院)の患者さんの精密検査をされたり、手術ができるシステムを持っており、医療の均質性の確保に役立てております。

身体のバランス・見る・聞く・香ぐ・味わうの五感の疾病予防、機能維持を目的として、世界で初めて当院が創始した感覚ドックを積極的に展開しております

 身体のバランス・見る・聞く・香ぐ・味わうの五感は、人間における情報伝達(communication)の窓口として、また、快適で充実した一生(quality of life)をおくるためのセンサーとして、さらには脳疾患や成人病などの全身疾患の存在を知るアンテナとして極めて重要な役割を担っております。
 一方、間近に迫った21世紀は人間復活の時代ともいわれ、個人の感性がなによりも尊重される時代が訪れようとしておりますが、そこでは、感性の原点としての五感の持つ重要性が改めて認識されてきております。
 しかし、現代のストレス社会や地球環境の破壊がいわれる中で、心身の疲労が五感に及ぼしている影響は年々大きくなっております。
 当院は平成元年に、世界に先駆けて、視覚、聴覚、平衡覚、味覚、嗅覚から性感覚にいたるまで「感覚」を総合的に診断し、生活指導から治療指針までをコンサルトする「感覚ドック」を創設し、感覚器における病気の早期発見・予防医療、健康の維持に寄与致しております。


(2)医業サービス


 癒しへの医学・医術・医道的アプローチである医療サービスの周辺サービスを医業サービス(=ホスピタリティー・サービス)として位置づけております。その中心は、患者さんへの優しさ、思いやり、気遣いであり、ホスピタリティーを重視した職員の患者さんの接遇、病院設備およびシステムであります。
 当院が提供している医業サービスは次の通りです。

患者さんの身になって、思いやり、いたわり、気配りの行き届いた家庭的な接遇を実践しております

 患者さんに、より適切かつ効果的な医療を受けていただくためには、療養に関わるすべての面において、当院に対する安心感や信頼感、あるいは“安らぎ”や“くつろぎ”が重要であると考えております。
 当院では、診断・治療、看護におけるホスピタリティはもとより、会計、守衛などあらゆる職種で、患者さんの身になった、思いやり、いたわり、気配りの行き届いた、家庭的なサービスを提供しております。

患者さん中心の医業サービスすなわち患者さん個々のニーズに応じたサービスを提供しております

 入院するからといって、入院患者さんが日常ご家庭や職場でお持ちになっていらっしゃる情報の量や質および快適性に少しでも制限が加えられることは、本来、間違いであると考えております。このため、病棟においては安全性や清潔さを第一として設備や環境を整備し、薬臭さも極力排除するとともに、ベッドサイドに衛星放送も見られる液晶テレビ、DVD、外線直通の電話などを、病棟にはビュッフェ・スタイルの食堂や浴室、ランドリーなどを設備致しております。食堂には、子供さんのための「ファミコン」と患者さんに自由にお使いいただけるマッサージ機を設置致しております。
 食事においても、患者さんの様態に応じた食事をご提供することに留意しております。
 入院前に、患者さんお一人お一人に「ライフ・スタイル・アンケート」へのご協力をお願いし、サービスの参考にさせていただいております。
 当院では、患者さんが医療費のお支払いに便利なように、昭和58年からカードによるお支払いを取り扱っております。カードのご利用による手数料は当院の負担で、JCB、DN、DC等の各カードによるお支払いが可能です。また、入院費については、当院が保証人となっての低利ローンの取り扱いも行なっています。

外来初診・入院患者さんに、当院に対する患者さんの評価をお聞きするためのアンケートにご協力いただき、その結果を医療・医業サービスの質の向上に役立たせていただいております

 当院では、「医療は、知識・技術集約型サービス業」であり、「患者さんの満足感、安心感、信頼感の得られる医療」を提供してこそ“良質な医療”を提供したことになる」ことを基本理念としておりますが、この理念をより具体化するためには、患者さんのご希望やご意見を正しく認識し、適切に対応するとともに、その結果に対して患者さんから評価をいただき、サービスの質の改善や患者さん個々のニーズに合ったサービスの提供に反映させるべきであると考えております。
 このため当院におきましては、昭和60年から外来の新患患者さんと入院患者さんの皆様にアンケート調査へのご協力をお願いし、その結果に基づいて、医療サービス・医業サービスのより一層の質の向上に役立たせていただいております。

全国の医療機関に先駆けてホテルマンを採用し、医業がサービス業であることをより鮮明におります

 医業がサービス業であることは、先にも述べましたように、平成5年に改訂された総務庁の日本標準産業分類ならびに平成7年度版の厚生白書で示されたところであり、当院においては10数年前から実施してきました。こうした方向をより鮮明にするとともに、医業サービスのより一層の質の向上を図るために、平成8年からベテラン・ホテルマンを採用して、患者さん個々のニーズに合わせた医業サービスを徹底しております。


(3)職員サービス


 患者さんの満足感・安心感・信頼感が得られる医療サービスならびに医業サービスを提供していくためには、サービス提供の担い手である職員一人一人が働き甲斐や希望を持っていること、すなわち、働くことに対して満足感を持っていることが重要であると考えております。
 とりわけ、患者さんに直接接して診断・治療を行なう医師はもとより、診療の介助あるいは看護する看護婦、検査を行なうレントゲン技師・臨床検査技師、あるいは受付・会計等のお世話をさせていただく受付事務員・管理等にあっては、心身ともに健全で、当院で医療に従事することに誇りや精神的なゆとり、および向上意欲が待てるような職場環境にあることが重要です。
 当院における職員サービスは次の通りです。

向上心・向学心に応えうる十分な勉学等の機会を確保するとともに、チームワークと家庭的な雰囲気を重視した職場環境づくりを進めております

 医業は知識・技術集約型サービス業です。したがって、職員個々がそれぞれの専門職種に関する知識・技術の研鑚に努めることが基本ですが、このことは、職員の向上心・向学心を満たし、働き甲斐を得る上でも重要な要素であり、働き甲斐は、職員の満足度を高める源泉となるものであると考えております。当院では、院内、院外を問わず勉学の場を確保するとともに、自己研鑚を支援するとともに、職員本人の意志を尊重しながら適材適所を実施し、能力を最大限に発揮できるようにしております。
 また、病院医療は「チーム医療である」と言われておりますが、職員個々がその職責を全うすることはもとより、各職種間の強調と連携が非常に重要です。このため、家庭的な雰囲気づくりを進める中で、「チーム・ワーク」を強化しております。

ゆとりあるライフスタイルの確保に力を入れております

 患者さんを思いやる心、いたわる心、謙虚な心は、仕事に対する適正な評価と生活の安定があってはじめて生まれ、醸成されます。当院では、職員満足度調査を年2回実施して職員の動向を把握するとともに、日常業務の適正な評価を通じて、給与や賞与の査定を行なっております。
 また、職員がサービス業としての病院の職務をまっとうするためには、休養と勉学が不可欠です。当院では、充分な人員を配置するなど休みが取りやすい環境を整え、有給休暇の完全消化を推奨するなどの対策を講じております。


■神尾記念病院における基本理念の体系

基本理念の体系図

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