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アデノイド切除術と扁桃摘出術


アデノイド切除術

アデノイドは10歳を過ぎるとだんだん小さくなりますが、成長に最も重要な時期にアデノイドの高度の増殖により鼻閉・口呼吸・いびき・滲出性中耳炎による難聴を来すことは大きな問題です。アデノイドは薬では小さくならず、手術をしなくてはなりません。
アデノイド切除術は出血以外の危険性はほとんどなく、全身麻酔下に口の中より、鏡を見ながら切除・止血するので、ほとんど後出血はありません。入院期間はアデノイドのみでも、扁桃摘出術とあわせて行っても1週間位で手術時間は1時間以内です。

手術すると、いびき・口呼吸は数日間で改善しますが、中耳炎・副鼻腔炎はアデノイドだけが原因ではないので、退院後も外来治療を続けていくことが大切です。

扁桃摘出術

扁桃摘出術は、次のような場合に行われます。

頻回に扁桃炎を反復する場合

年に4回以上扁桃炎を起こす場合、全身に及ぼす影響が大きいので、手術した方が良いとされています。

病巣感染の場合

病巣感染といって、扁桃が病巣となり、腎炎・リウマチ熱・掌蹠膿疱症など重大な病気を引き起こすと考えられる場合は手術が必要です。
病巣感染を起こしやすいのは溶連菌という菌ですから、細菌検査で溶連菌が検出されたり、溶連菌の身体に対する影響を見るASOという血液検査が高値である場合も手術をした方が良いとされています。
また、はっきりした腎炎と診断されていなくても、尿検査でみると血尿があったり、蛋白が出ている場合には、手術が勧められます。
病巣感染が疑われる場合に、扁桃誘発テストが行われることがあります。これは、扁桃をマッサージして刺激し、刺激の前後の体温・血液・尿の変化をみるもので、このテストで陽性ならば、手術した方が良いとされています。

扁桃周囲炎・扁桃周囲腫瘍を起こす場合

一度起こすと、扁桃の周囲に炎症が波及する道すじができてしまい、扁桃炎を起こすたびに周囲炎を起こすことになり、手術が必要となります。

高度の扁桃肥大の場合

扁桃肥大が高度で、食べ物が食べにくかったり、呼吸困難・いびきがあったり、発声しにくかったりする場合は手術が必要です。
扁桃はもともと外からの細菌・ウイルスが体内に入るのを防ぐところで、扁桃をとるとからだが弱くなり、カゼをひきやすくなるのではないかと心配される方がおられます。確かに幼小児期では免疫に重要な役割があり、できるだけ4歳以上に手術をするようにしています。しかし、腎臓とか呼吸器系、循環器系への影響及び成長に重大な障害となる場合は、3歳頃でも手術を行うことがあります。
入院は1週間位で、全身麻酔下において手術を行います。手術時間は1時間以内です。口の中から手術をするので、身体の外に傷はできません。
扁桃摘出術で最も注意しなければいけないのは、術後の出血です。術前、出血素因がないことを確認し、全身麻酔下で十分な止血を行い、食事も流動食から徐々に硬いものに変えていくため心配はいりません。手術後数日間、特に大人でのどの痛みがありますが、徐々に良くなっていきますのでご安心ください。

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